学習の手引き(5)数学

 英語同様、1年生からの積み重ねが必要な科目。

 入試までの基本的な学習の流れは以下のとおりだが、数学が好きな生徒は、学年が早い段階からどんどん応用問題にもチャレンジして、数学脳を鍛えてもらいたい。理系生徒だけでなく、文系生徒も(むしろ差が付きやすい文系生徒のほうが)、数学で差を付けられると、入試で相当な武器になる。

①中学数学、I・A、Ⅱ・B、Ⅲの各単元いずれも、学校カリキュラムの進度に沿って、1つ1つ理解していく。数学は全単元がそれぞれ相関する科目なので、「この単元は難しいから」といってスキップするわけにはいかない。まずは、学校の定期テストで安定的に上位成績者になることを目指そう。

②定期テストが終わって、その単元の復習をしばらくしないでいると、基本的な問題も解けなくなってしまうほど退化してしまう。したがって、各学年の長期休暇(夏期・冬期・春期)を活用して、既習内容を復習し、理解の定着をはかりたい。目先の目標がないと、自学でモチベーションを高めることが難しいだろうから、塾において復習教材を用意して、課題を出すようにする。

③高校2年生3学期の共テ模試など、I・A、Ⅱ・Bの全範囲から出題されるようなテストでの得点が、数学を受験戦略の中でどのように位置づけるか(勝負科目・抑え科目)の一つの試金石となる。

④3年生の受験勉強では、模試の結果などを踏まえ、自分の弱点を把握し、その克服にあたるとともに、数学を得点源にしようとする生徒は、基礎レベルから応用レベルまで問題集を使い分け、演習を重ねていく。実戦形式の演習では、制限時間内に問題を処理する能力も身につけなければならない。

 基本レベルの問題集、応用レベルの問題集については、塾で個別にアドバイスしたい。

 なお、どのレベルにしても、1冊の問題集を決めたら、徹底的に使い倒すこと。1周目で誤答した問題・自信のない問題に✔を入れ、2周目以降は、この✔がなくなる状態まで繰り返そう。

 数学は、根本の原理や考え方を理解すれば、どのような問題にも対応できると説く先生が多くいるが、苦手な生徒にとっては、それができないから苦労するのだと思っていることだろう。そういう生徒に対してアドバイスするならば、「数学は暗記科目である」と割り切ったほうが気持ちは楽になるということ。典型問題の解法をパターンとして覚えてしまうほうが得策である。

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